1)上映中止の経緯と論点2021年12月に都内劇場で予定されていた特集上映「キム・ギドクとは何者だったのか」が多くの反対の声により、中止となりました。 特集上映を企画した配給会社クレストインターナショナルは、下記のコメントを残しています。 複雑な問題が絡み合っているこの特別上映の意味を再認識し、その場を設ける必要性を改めて強く感じています。さまざまな問題を多面的に検証できる場を設けることを視野に入れ、再度検討したいと思っています。 クレストインターナショナル公式HPより 上記の出来事を受け、映画界の内外問わず、「なぜ特集上映を中止するのか」「やりすぎではないか」「キャンセルカルチャーだ」というような言説が、多く見受けられました。 しかし、そもそも日本の映画人や観客は、「キム・ギドクが何をしたか」を知っているでしょうか?前提条件が共有されなければ、議論をすること自体が難しいのではないでしょう