February 23, 2012 欠如モデルの由来と発展(その1) 科学技術と社会の関わりを論じる場面で「欠如モデル」という言葉をよく目にする(しない?)が、一体どういう意味なのだろう。いや、典型的な用法は知っているけれども、もともとどういう意味の言葉として導入されたのだろう。そういう素朴な疑問からちょっと調査をしてみたので報告しておきたい。 以下の記述は、科学技術社会論は何についてどういうことを言っている分野か、というくらいの知識は持っていることを前提に書いている。その意味では、「欠如モデル」という言葉をすでに何度か耳にしたことがある人が対象である。まったく聞いたこともない、という方は以下に挙げる教科書などをちょっと見てから読んでいただかないとなかなか理解が難しいだろう。 けっこうな分量になってきたので今回は「その1」ということで最初の部分だけ掲載する。文献情報は最後にまとめて掲載する