タグ

2016年3月13日のブックマーク (5件)

  • アメリカの図書館戦争 『古書泥棒という職業の男たち』 - HONZ

    映画になりそうな犯罪ノンフィクションはいかが? 主人公は一癖もふた癖もある泥棒とガッツのある図書館司書たち。あの手この手の知恵をしぼる泥棒組織と、それに対して、「図書館特別捜査員」として奮闘する司書。「稀覯」をめぐる攻防の舞台はニューヨーク! アメリカ経済が上り調子となった1920年代、1929年の大恐慌を経てしばらくの間1930年代まで、図書館史上最悪の盗難の時代は続いた。当時のアメリカでは、一部の古書の値段が天井知らずで高騰し、のんびりした各地の図書館は「一年を通して、どんな天候だろうが、すぐ換金できる作物の成る畑」とまで言われるほど、泥棒に恰好の餌を提供していたのだ。 その背景には、経済状況はもちろんだが、今と違って、古書、特に「稀覯」(限定や特集事情のあるなど、手に入りにくいのこと)の購買層が、一部の読書家に限らず非常に広かったため、売買の規模が大きくなり、マンハッ

    アメリカの図書館戦争 『古書泥棒という職業の男たち』 - HONZ
  • 共和党エスタブリッシュメントはなぜ見捨てられたのか

    <共和党エスタブリッシュメント(保守流)への公開書簡> 君たちは、アメリカを代表する産業資家であり、ウォール街の大立者であり、億万長者だ。何十年もの間、共和党の屋台骨を支えてきた。 君たちは、自分の莫大な財産をGOP(共和党の愛称。Grand Old Partyの略)に注ぎ込んだ。目的は、節税と補助金。規制緩和と知的所有権の保護。市場シェアを上げて製品を値上げすること。労組を骨抜きにして移民を低賃金で働かせること。住宅購入者や学生債務者には容赦なく自己責任を追及しながらも、自分の会社が破綻したときには公的資金で助けてもらうこと。そして、自分たちのインサイダー取引を見逃してくれる裁判官を任命することだ。 君たちはあらゆる手を尽くして途方もない富を築いた。おめでとう。 だが今日は、君たちに残念な知らせがある。君たちはいま大きな代償を払わされている。今後、その負担はいや増すばかりだろう。 第

    共和党エスタブリッシュメントはなぜ見捨てられたのか
  • 「そごう柏店」を撤退に追い込んだ過酷な事情

    「ああ、ここもなくなってしまうのね」――。JR柏駅前にそびえる“思い出の場所”を前に、通りがかった年配の女性はそう嘆いた。 セブン&アイ・ホールディングス(HD)は3月8日、運営する西武旭川店(北海道)とそごう柏店(千葉県)の2つの百貨店について、2016年9月末に閉店すると発表した。好調なコンビニエンスストア事業とは対照的に苦戦する百貨店事業のリストラに踏み切り、経営改革のスピードを加速させる狙いだ。 「グループの利益が最大の今だからこそ、構造改革を進める」。記者会見に臨んだセブン&アイHDの村田紀敏社長はこう強調した。百貨店閉鎖に加え、同じ傘下の総合スーパー(GMS)のイトーヨーカ堂についても、2017年2月期中に20店の不採算店閉鎖に踏み切る。 閉鎖する百貨店2店舗で働く社員は、そごう・西武のほかの店舗へ配置転換する。契約社員については、閉店となる9月末で契約切れとなる。今回の閉鎖に

    「そごう柏店」を撤退に追い込んだ過酷な事情
  • ゲームから”美少女”が消える日 ~GamerGate参加者が語る欧米社会の今~ Part-1

    ゲームから”美少女”が消える日 ~GamerGate参加者が語る欧米社会の今~ Part-1 ※今すぐGamerGateについて知りたい方はPart-3[記事リンク]からどうぞ! ■国連からの通達 2016年2月、国連(国際連合人権高等弁務官事務所)が日に通達してきた文章が、ネット上で物議を醸した。 https://twitter.com/UNHumanRights/status/697456741609574400 “Banning the sale of video games or cartoons involving sexual violence against women.” ここには、国連が、フィクション上で描かれるキャラクター表現の一部を女性差別と捉え、女性問題を議論する場で、第一に、女性に対する性的暴行を含むゲーム漫画の規制を議題に挙げる、という内容が書かれている。画

    ゲームから”美少女”が消える日 ~GamerGate参加者が語る欧米社会の今~ Part-1
  • 藤田嗣治のパリ時代のサクセス -FoujitaはなぜFoujitaになったか - 蠅の女王

    この記事は前回の『絵画で正史はどう描かれたか -藤田嗣治の戦争画の場合』からの続きです。 最初は藤田嗣治が戦争画描いた背景みたいなことを調べるだけのつもりだったのですが、副次的にパリ時代にどう成功していったかを知ることにもなりまして、まあせっかくだからそれもここに書いてみようかということになりました。キッカケは著述家の若林宣さんのツイートで紹介された、舞台芸術の研究の博士論文です。 ●佐野勝也『藤田嗣治の舞台美術と劇場空間』 (2013年) 佐野勝也氏によれば、調査で分ったのは1923年から1951年にかけて9作品の舞台美術を手がけており、渡仏前は、帝国劇場の装飾壁画制作を手伝ったり、背景部のアルバイトもしたりしたようです。*1 ただし「藤田が舞台や劇場技術に関連した言述は非常に少ないことが確認されている」とあり、舞台芸術について何か一家言するのは控えていた様子です。それでも藤田なら、舞台

    藤田嗣治のパリ時代のサクセス -FoujitaはなぜFoujitaになったか - 蠅の女王