2008/11/07 「われわれは電話のときと同じ歴史を繰り返そうとしている」。アイデンティティ管理の現状を、こう例えるのは11月7日に開催した「Liberty Alliance Day 2008」で基調講演を行った業界団体リバティ・アライアンスのバイス・プレジデント、ロジャー・K・サリバン(Roger K. Sullivan)氏だ。業務システムやオンラインサービス提供のインフラであるアイデンティティ管理は、ネットワーク時代のITが提供する利便性の根幹にある。その一方で困難な課題が数多く出てきている。 サリバン氏が電話の歴史を引き合いに出す理由は、相互接続(相互運用)の複雑化と、想定外の問題の顕在化が、電話の登場時と似ているからだという。 サリバン氏は、電話が発明されたばかりのころ歴史を振り返ると、こんなことがあったのではないかと指摘する。「製造業を営むスミス氏は電話というのは素晴らしいア