インメモリーコンピューティングは、何時間も掛かる膨大な情報の分析を秒単位でこなす強力なツールとして登場した。それは新幹線が現在2時間半を要する東京・大阪間の移動がわずか1秒になるのに等しい劇的な進歩だ。もはや便利さを通り越し、ビジネスや人々の暮らしを全く違うものに変えてしまう無限大の力を秘めている。 ペタバイトを超える大量データ、あるいは非構造化データやリアルタイム性の高いデータなどの総称を指す「ビッグデータ」。IT業界ではすでにバズワードという段階を超えて、いかにビッグデータを分析、活用し、経営効果を高めていくかという点に議論が移りつつある。 あらゆる業界においてビッグデータの可能性が語られる中、昨年11月、三井情報(以下、MKI)とSAPジャパンが共同でユニークな取り組みを発表した。SAPジャパンのインメモリーコンピューティング「SAP HANA」を利用し、バイオサイエンス分野でのビッ