国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」で宇宙を旅した岡山県真庭市別所の醍醐桜(県天然記念物)の種が、同県美咲町西垪和、桜苗木生産販売会社経営で日本さくらの会賛助会員の氏平薫明(しげあき)さん(72)方などで発芽している。 氏平さん方は、栽培を依頼された50粒のうち8粒で、大きなものは約5センチに成長。氏平さんは「苗木に育てて地元の皆さんに引き渡すという約束を果たしたい」と張り切っている。 種は2008年6月、地元の別所小児童や住民が拾い集め、11月に197粒が米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトル「エンデバー」で宇宙に出発。09年7月に地球に帰ってNASAで放射能測定や有害物質検査を受けた後、167粒が地元に戻り、氏平さん方と同県勝央町の県林業試験場などで栽培が始まった。 氏平さんは9月30日に種を受け取り、川砂を入れたプランター(長さ約50センチ、幅約30センチ)