この連載は、現在のWeb制作における分業体制を前提に、情報設計に関わる『デザインドキュメント』をきちんと制作することで、受託側と発注側のミゾを埋める手段を探ります。 前回は、デザインドキュメントの中でも、ユーザー(ペルソナ)の行動を時系列に並べて見える化できる「簡易カスタマージャーニーマップ(CJM)」をご紹介しました。今回はこの簡易CJMをもとに、理想の体験を考えるためのシナリオの解説と作成方法をご紹介します。 シナリオとは何か? シナリオとは、ユーザーの行動を時系列に記述したものです。大別すると、現状を表したものと、理想的な状態を書き表したものに分けられます。ただ、UXデザインの文脈においては、ユーザーが理想的なかたちでゴールに向かっていくさまを書き記した「理想シナリオ」を指して、シナリオと呼ぶケースが多いように思います。この記事で説明するのは理想シナリオです。 現状理解としてのCJM
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