雑誌『臨床心理学第12巻第5号―特集 発達障害者支援』(2012年9月号)p.685〜p.686に、「DSM−5と発達障害」(黒木俊秀)という記事が載っています。 前回の理解を踏まえて、臨床心理の専門家の方々が読む雑誌をちょっと覗き見しながら、DSMについてもう少し考えてみたいと思います。 この記事を書いた方は、2012年の4月に、DSMの自閉症診断基準の改訂の中心人物とされる方に直接会って話を聴かれたのだそうです。 記事の内容によると、2013年5月に公表される予定のDSM−5では、自閉症スペクトラム関連ではいくつかの改訂が行われる方針のようです。 1.診断名がASDに統一され、SCDというカテゴリーができる 広汎性発達障害のカテゴリーは「自閉症スペクトラム障害」(Autism Spekutrum Disorders:ASD)というカテゴリーに置き換えられ、これまで下位分類としてあった、