ヒトはなぜたき火に引き付けられるのか-。新型コロナウイルス禍でソロキャンプにはまった脳科学者が、屋外でたき火をしているときの脳波などを科学的に測定する「世界初」の実験を行った。たき火を見ているときには脳内でどんな反応が起きているのか。書籍「焚き火の脳科学-ヒトはなぜ焚き火にハマるのか」(九州大学出版会)を刊行した九州大学基幹教育院システム生命科学府の岡本剛准教授(48)に聞いた。 『焚き火の脳科学』を出版した九州大の岡本剛准教授=福岡市西区「リラックスできる」「癒やされる」といった効用を期待してか、キャンプの楽しみにたき火をあげる人は多い。岡本准教授もその一人。コロナ禍で外出もままならないときに動画サイトで興味を持ち、コロナが落ち着き始めたころからキャンプに出掛けて、たき火を楽しんでいた。 だが、そこは脳科学者。「たき火のなにが脳のなににどのような効果をもたらすかを脳科学的に厳密に調べたい