私は子供の頃、全国から観光客がやってくるようなお祭りと神輿で有名な東京の下町に住んでいた。母は祭りや神輿は好きだが、神輿をかつぐ男達のことは嫌 悪していた。フンドシ姿(ケツの肉丸出し)で汗を飛び散らせ高揚し、周りの人たちが自分をカッコイイと思ってると信じて疑わず、「THE 男!!!」な蒸 気した眼で「どうだどうだ!」と得意気な様が、気に入らないようだった。母は、神輿男たちの様子から「俺のマラでヒィヒィいわしたる、どんな生意気女もコ レさえ与えときゃあ大人しくなりやがるんでぇ的、江戸っ子セックス」を連想し「ああいう男の人たちは嫌」と言っていたと思う。その真意とは無関係に、私も いつの間にか「神輿男嫌い」になってしまった。 先日、出向いた先で祭りをしていて、たくさんの神輿に遭遇した。私はなんとなく、「神輿男」を目に入れないようにしている自分に気付いた。それは、目に も入れたくないほど心底嫌いな