■連載終了にあたって(上) 左右の「バカの壁」破ろう 10月にフジサンケイビジネスアイが全面リニューアルを行う関係で、本連載もあと2回で終わりになる。この機会に、連載全体について振り返っておきたい。 現在、筆者は30以上の連載を抱えているが、この「地球を斬る」はそのうち2番目に古い連載だ。連載が始まるきっかけは、当時、本紙のデスクを務めていた宮本雅史氏(現産経新聞編集委員)からの慫慂(いよう)だった。宮本氏が検察に強い記者であることは、業界関係者の間で有名である。しかし、検察の御用記者ではない。検察から貴重な秘密情報を頂くが、書くときは、情報提供者の側に問題があれば、そのことも含めて書くというプロ根性が入っている。一時期、宮本氏はノンフィクション作家として活動していた。そのころ、筆者は宮本氏と知り合った。 筆者は、外交官などという職についていたので、社交的であると勘違いされることが多