<加藤哲郎(かとうてつろう):一橋大学名誉教授> 2018.5.1 中東は不安定ですが、東アジアは、緊張緩和に大きく動きました。日本の首相は、国会での公文書改竄・背任疑獄追及をおそれて中東へ、 UAE、ヨルダン、イスラエルとパレスチナに「和平に貢献」のため、出掛けたそうです。世界のメディアが、一月遅れの悪い冗談(May Fool)と受け止めるでしょう。トランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認めた問題から、パレスチナとイスラエルの衝突は激化し、連日のように死者・負傷者を出す「戦闘状態」が続いています。そこにトランプの番犬でしかない安倍晋三が出かけていっても、紛争激化に「貢献」できるだけです。 第一、自国が最も積極的に関わるべき東アジアで、南北朝鮮の対話と和平を一貫して妨害し、トランプ大統領からも情報をもらえず「蚊帳の外」に置かれてきた国に、いまさら「和平への貢献」と言われても、相