広告大手、電通の新入社員で1年前に過労自殺した高橋まつりさん(当時24)の母、幸美(ゆきみ)さん(53)が、まつりさんの命日の25日にあわせ、手記を公表した。愛する娘の死をきっかけに長時間労働の是正に向けた社会的関心が高まっていることに触れ、日本人の働き方を変えていくために、働く人一人ひとりの意識を変えてほしいと訴えている。 まつりさんは東大文学部を卒業後、昨年4月に電通に入社。インターネット広告を担当する部署に配属された。試用期間が終わり、本採用になった昨年10月以降に業務が大幅に増え、労働基準監督署が認定した1カ月(10月9日~11月7日)の時間外労働は約105時間にのぼった。深夜勤務や休日出勤が続き、上司から「髪の毛がボサボサだ」「女子力がない」「君の残業時間は会社にとって無駄」などと言われてもいた。このころ、うつ病を発症したとみられる。睡眠時間が1日2時間程度、1週間で10時間ほど