「マイナンバーが漏洩すると、あらゆる個人情報が漏れてしまう」と考えるのは誤解であり都市伝説の一つだ。マイナンバー制度で本当に怖いのは、既に頻発している特殊詐欺に限らない。制度の外で、あらゆる個人情報が集積されてしまう「名寄せ」にある。 一部の企業で従業員のマイナンバーを記載した書類が盗難に遭ったと伝えられている。また、社内電子掲示板に従業員名簿と一緒に掲示しそうになったといった事例が個人情報保護委員会のサイトで紹介されている。しかし実は、マイナンバー制度で企業が本当に恐れるべきは、漏洩そのものではない。 一方で、マイナンバー制度に便乗した特殊詐欺が頻発している。こうした特殊詐欺の手口は時事ネタに便乗したり、事情に疎い相手に付け込んだりするのが常套手段である。制度の複雑さや政府の広報不足に問題があるとしても、マイナンバー制度だけの問題ではない。 マイナンバー制度にかけられた“3重ロック” マ
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