蒸気機関の発明により我々は「筋力」を得て、肉体労働から解放されたが、現在のデジタル技術の進展は、我々に「知力」を与え、知識労働を肩代わりし、その生産性を飛躍的に伸ばしてきた。しかし、デジタル技術により経済は発展しても、雇用は伸びず大多数の人間の富が増えないというグレート・デカップリングという現象も起きている。デジタル技術の飛躍的な進歩により、いま何が起きているのか。技術と経済の関わりを研究してきた『ザ・セカンド・マシン・エイジ』の著者たちがデータや調査から分析を加えるとともに、新しい時代に向けての準備を語る。『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』11月号よりインタビュー全文を掲載。 我々は「第二の機械時代」の転換点に立っている 機械は人間ができることならほぼ何でもできそうだ。いまや自動車さえドライバーなしで自走しつつある。それはビジネスや雇用にとって何を意味するのか。人間に残