6月25日、つまり今週末、『グッド・マス ギークのための数・論理・計算機科学』という本が発売されます。 話せば長い事情があって、発売前だけど訳者の次くらいに書籍の内容を熟知しているので、私的な紹介を書いてみました。 計算機のプロが書いた現代数学ガイドツアー 世に数学系の読み物はたくさん出版されています。純粋数学のプロが書いたものもあれば、そうでない人が書いたものもあります。 『グッド・マス』は、後者です。著者のマークさんは計算機科学のプロであり、数学のプロではありません。そのため、本書でいう「数学」も、コンピュータエンジニア的な目線で描かれます。 たとえば、連分数の話をするときはScalaで実装し始めるし、論理学の話をすれば「Prologはいいぞ」って始まるし、計算といったらチューリングマシンとBrainfuckでありλ計算です。 本書を一言で表すと、「コンピュータエンジニア、とくにプログ