13歳で「ちばてつや賞」ヤング部門を受賞した作者・道草晴子さんが、14歳で精神科病院に入院し、その後30歳を迎えるまでを自伝的に描いた漫画『みちくさ日記』。精神科病院という慣れない環境で過ごす中で、道草さんを漫画家たらしめたものとは一体何だったのか。 リイド社のWebコミックサイト「トーチweb」で2014年10月に連載が始まり、今年6月に最終回を迎えた漫画『みちくさ日記』。 作者は、かつて13歳の若さで「ちばてつや賞」を受賞した道草晴子(みちくさはるこ)さん。しかし、みちくさ日記が注目された理由はそこではない。道草さんは受賞後、統合失調症と診断され、精神科病院で20歳までを過ごす。「みちくさ日記」は、道草さんが入院した14歳から、この漫画を描き始めることになる30歳までを描いた自伝的作品だ。 線は荒く、フキダシも写植されておらず、シーンによっては背景も描かれていない。一見すると読みづらい