わりとイナゴの佃煮がナチュラルに売られてるところで生まれ育った。 そんな実家から蜂の子の瓶詰が送られてきた。佃煮か何かなのか、ちょっとつまんでみるとあましょっぱくてご飯に合いそう。白米に混ぜ込んでおにぎりにしてみると冷めてもおいしい。見た目も山菜っぽくて、ちょっと見ただけじゃ虫とは思わないだろう。仕事の関係上、一緒に食べる相手どころか一緒にいる相手もいないしと昼ご飯に持っていった。 が、その日の仕事で問題が起きたせいで私は本部で待機。本部にいる、人の弁当を勝手につまんでいくイカレ社員に目をつけられてしまった。ちょっと目を離した隙に食われるおにぎり。「お箸使ったから~」とかそういう問題じゃねえんだよ。関わりたくなくて目を逸らす同僚(そらそうだ)。 「おいしいねえ~これ何混ぜてるの?」 「…蜂の子です」 正直に答えたら目の前で吐きやがった。さすがにゴミ箱だったけど。 イカレ野郎はそのまま早退し