事件の捜査で見つかった持ち主不明の押収物をめぐり、思わず首をひねりたくなるような還付公告が静岡地検に掲示されている。返還されるのは「覚せい剤」と「大麻」。法律上、押収物の返還は捜査当局の義務とされ、今回の地検の対応にも全く問題はないが、違法薬物が対象だけに、掲示を見た市民は「名乗り出る人なんて、いないのでは」と首をかしげる。 この還付公告が始まったのは1月28日。静岡市葵区の駿府城公園内堀に面した地検出入り口西側の掲示板に張り出されている。いつどこで、どのように押収されたかなど、具体的には明らかにされていないが、覚せい剤取締法違反事件で押収した覚せい剤0・107グラムや注射器などと、大麻取締法違反事件で押収した大麻1袋をそれぞれ還付するとしていて、持ち主に今月12日までに名乗り出るよう求めている。持ち主が現れなければ、いったん国庫に納められて処分される。 覚せい剤も大麻も違法薬物ではあ