政府は、無人探査機による月面着陸・調査に向けた研究開発を本格化させる。 月の地質調査などを行い、資源利用の可能性を探る計画だ。2019年度の打ち上げを目指し、文部科学省が15年度の概算要求に関連予算を盛り込む方向だ。 人類の月探査は、米国と旧ソ連が1960~70年代に競って探査機を送り込んだ後、80年代以降は停滞していたが、近年、再び活発化している。中国は昨年12月、無人探査機「嫦娥(じょうが)3号」を打ち上げ、同国初の月面着陸に成功。インドも16~17年を目標に探査機を打ち上げる計画を進めている。月に水や鉄、核融合発電の燃料に使えるヘリウム3などの資源があることが分かっており、各国とも、将来的な資源獲得に向けて発言権を確保する狙いがある。 今後は、〈1〉狙い定めた位置にピンポイントで降り立つ能力を持つ着陸機〈2〉くぼみの多い月面をスムーズに走行できる探査車〈3〉昼と夜が地球の時間で2週間