90年代後半、日本のロックの世界で最もでかい夢と物語を見せてくれたのがハイスタだった。 2000年代になってその物語は止まった。 そして2010年代になって──正しくは2011年を境にその物語は再び動き出した。 そしてその物語は、25年という長さも含めて「あの頃」よりもさらに大きなスケールと深さをもって、この2018年の日本で今も現在進行形で続いている。 のだが、 その「ハイスタ物語」と、この映画『SOUNDS LIKE SHIT』で明かされているハイスタの物語は違う。 この映画は、難波章浩、恒岡章、横山健の3人の生きざまから見たハイスタの物語だ。 そのあまりにもの重苦しい…違うな、悲しい…とも違うな、辛い…でもないな、つまり「SHIT!」な成り行き(特に後半)に、観る人は衝撃を受けるだろう。 そしてその物語をどこまでも引き受けながら、弱きところ持つ一人の人間として生き延び、最後には笑えた