【東京都健康長寿医療センター研究所大渕修一さんへのインタビュー】日本が高齢社会となった今、高齢期の健康を保つにはどうするべきか、健康な状態で高齢期を迎えるにはどうするべきかに関心が集まっている。とくに、食について考えるべきことを、東京都健康長寿医療センター研究所在宅療養支援研究副部長の大渕修一氏に聞いた。 軟らかい食事が栄養状態悪化につながる 「健康寿命の延ばし方」(大渕修一著、中央公論新社) ――この春に上梓された「健康寿命の延ばし方」(大渕修一著、中央公論新社)をたいへん興味深く読みました。 疫学的研究からわかった老化を防止する習慣やトレーニングがわかりやすく紹介されていて、老化というものの実際もイメージしやすくなる本です。 そして、食に携わる仕事をしている人にもこれはぜひ読んでほしいと思った箇所があります。噛めない・飲み込めないことが、栄養の偏りや誤嚥(飲み込んだものが食道ではなく気