上智大学大学院地球環境学研究科 教授 高校、大学時代に日本に留学。日本各地の農漁村のフィールドワークを開始(現在も活動中)。1991年ブリティッシュ・コロンビア大学東洋学部日本語科卒、2年アメリカ・カナダ大学連合日本研究センター(旧スタンフォード大学日本研究所)研究課程終了。97年に県立宮城大学客員教授、2011年より現職。農業・漁業を基にした日本学、環境学、環境歴史学が専門。主な著作に『気候変動列島ウォッチ』(清水弘文堂書房)、『日本の農漁村とわたし』(同)など。 温暖化や海面上昇など、気候変動に最も脆弱なのは零細な沿岸漁業や農業だと言われる。2019年9月、IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)は、「温暖化は想定以上の速さで進み、2100年には深刻な事態になる」と警告する特別報告書を発表した。 上智大学大学院環境学研究科のあん・まくどなるど教授は、約30年間のフィールド・ワークを
米国メーン州沖で採れた海藻類。(PHOTOGRAPH BY REBECCA HALE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) アマゾンの森林火災が続くなか、二酸化炭素を吸収してくれる森づくりへの関心が高まっている。しかも、その「森」は焼失することがない。なぜなら、水中にあるからだ。(参考記事:「未曽有のアマゾン森林火災、動物への影響は」) 炭素の吸収源として重要な熱帯雨林が森林伐採による大打撃を受けている今、気候変動対策として、海藻に注目した研究が増えている。昆布の仲間のような大型の藻類からなる「海のジャングル」は、成長が速く、非常に効率よく炭素を貯蔵できる。また、海藻は酸性化や脱酸素化など、地球温暖化が海に与える影響を緩和することにより、海の生物多様性や、人々の食料をも守ることができる。(参考記事:「温暖化で「窒息」する海が世界的に拡大、深海でも」) 「ようやく海藻にスポッ
モデルとして活躍しながら調香作業に没頭し、フィトテラピーやアロマテラピーを実践するNOMA(ノーマ)氏がブルーバックスWeb初登場。「植物の香り」がなぜ人を魅了するのか、エッセイで探求していきます。 日常の中で、恋する人々のような瞬時の至福感をもたらしてくれる存在は「植物の香り」くらいではなかろうか。 光合成の後に続く二次代謝物として生まれた芳香物質は、さまざまな生き物を惹き付け、地球環境をより豊かに彩る大きな役割も担ってきた。 人間にとってもその役割は大きい。長い文明の歴史の中でも、植物の香りは医学や文化、あらゆる所で活かされてきた。私たちはその存在を知るだけでも多くの学びを得ることができる。 加えて現在の私たちは、その植物の香りを自分のタイミングで取り入れることができるようになった。長い歴史を持ちながら身近な生活でも有用なこれらの香りについて、科学的な考察も入れながら綴ってみたいと思う
プラスチックは、食料生産のあらゆる場面で使われている。写真のカメルーンの農園では、バナナに傷が付くのを防ぐためポリ袋をかぶせている。(PHOTOGRAPH BY UNIVERSAL IMAGES GROUP, GETTY IMAGES) 「マイクロプラスチック」と科学者が呼ぶプラスチックの破片はどこにでも存在する。海底やビーチの砂だけでなく、風にも混入し、さらには人体からも見つかっている。 2018年10月には、人間もプラスチックを気づかずに摂取しているかを調べる予備調査で、調査に参加した8人全員の排泄物からマイクロプラスチックが見つかった。(参考記事:「人体にマイクロプラスチック、初の報告」) 2019年6月5日付けで学術誌「Environmental Science and Technology」に発表された論文によれば、人は年間3万9000〜5万2000個のマイクロプラスチックを食物
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く