ブックマーク / shosetsu-maru.com (5)

  • 作家を作った言葉〔第3回〕綿矢りさ | 小説丸

    世間とか常識とか醜聞への恐怖が見えない壁となって行く手を阻んでいると、いかん、自分の殻を破らねばと焦るけれど、なかなか勇気が出ない。普段ガチガチに〝わきまえた人〟を装っていると、ポロッとわきまえてない性が周りにバレたときギャップが大きい。人間らしさを周囲に見せていれば世の中の人もそれほどギャップに驚かなくても済んだのに、普段ギチギチに我こそは良識のある人間だと振る舞い、ストイックに素の部分を抑圧していたせいで、余計ボヨーンと跳ね返ってしまったりする。小説を書いていると、たとえ中身がフィクションでも、この良い子ぶりっ子で勝手に作ってしまってる見えない壁を打破できないことがあり、己の醜い感情に見て見ぬふりしていると、いつの間にか物語も当の人間らしさとはかけ離れた方向へ進んでしまうときがある。どうしたもんかなと悩んでいたときに、ちょうどミラクルひかるさんのこの言葉である。 〝いつか法律で引っ

    作家を作った言葉〔第3回〕綿矢りさ | 小説丸
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    l08084 2023/10/09
  • ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第88回 | 小説丸

    「小栗くん童貞だったことある?」 これはあまりにも童貞の気持ちがわかっていない、小栗旬に対して発せられた名言である。 確かに小栗旬ともなれば生まれた時から童貞じゃなかった可能性は十分にある。 しかし、我々は皆生まれる時に女性器を通過しているのだ。 しかも、体の一部を入ったかと思ったら出す、どっちつかずな態度を取り続けた上に「やっぱ今日はやめとくわ」と、小さくなって帰っていく行為に対し、こちらは体全体で、しかも内側から躊躇なく貫通してきているのだから、やっていることはこちらの方が高度である。 つまり我々は生まれながらにダイナミック童貞喪失しており、そういう意味では私も童貞ではない。 しかし、そうなると「帝王切開はどうなるんだ」という論争が起こってしまうため「生まれた時の1回はノーカン」が暗黙のルールになっているのだろう。 何が言いたいのかというと、いつも通り言いたいことなど何もないが、先日

    ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第88回 | 小説丸
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    l08084 2022/07/26
  • 武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第20回「結婚にまつわるエトセトラ」 | 小説丸 - Part 2

    そうこうしている内にアラサーになり、上京してからずっと一緒にルームシェアしていたNちゃんが京都に帰って結婚した。一人暮らしを始めたことで、私はますます恋愛に興味を失った。というか、仕事にのめり込んでいった。いやぁ~、デビューから何年経っても作品を作るのって当に楽しい。できることならありとあらゆる分野に手を出して、その道のプロの人たちがどういう思考で動いているのかを間近で見たい。才能に溢れた人と仕事をすると、それだけでいつも大きな刺激になる。 そんなこんなで順調に仕事を続けていたのだが、突如として深刻な問題に直面した。『自分の為に生きることに飽きた』のである。これはもう、当に深刻だった。自分を喜ばすことにも飽きたし、自分を追い詰めることにも飽きたし、自分を労ることにも飽きた。仕事は大好きだけど、仕事以外でのインプットが無さ過ぎる。殻にこもったマンネリな生活は安全だけど、外部からの感情の刺

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    l08084 2022/05/04
  • あの作家の好きな漫画 第1回 伊坂幸太郎さん | 小説丸

    面白い小説を書き続ける作家が読んでいる漫画、知りたくないですか? どんな漫画を読んで育ってきて、今のおすすめは何か。作家が縦横に漫画を紹介する企画をスタートします。 第一回は、過去に「週刊モーニング」で小説『モダンタイムズ』を連載、漫画『魔王 JUVENILE REMIX』『Waltz』(大須賀めぐみ)に関わるなど、漫画と縁のある仕事が多い伊坂幸太郎さんです。 お気に入りの漫画を挙げていくとかなりの数になってしまいそうな上に、「あの作品が抜けていた」と絶対に後になって反省することになりそうなので、今回は(別に次回はないけれど)、ぱっと頭に浮かんだ漫画について書く。 一つ目は、『図書室のタヌキ』(かじやまなおみ)。 いつどこで買ったのか、まったく覚えていない。十代のころ、高校生だったのではないか。実家近くの書店かもしくはKIOSKのような場所か、とにかくそれは普段、僕がまったく読まない少女漫

    あの作家の好きな漫画 第1回 伊坂幸太郎さん | 小説丸
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    l08084 2021/07/22
  • ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第12回 | 小説丸

    詳しい経緯は怖くて見ていないのだが、簡単に言うと、出版社側の人間が、自社から出した作家のの部数と実売数をツイッターで暴露してしまう、ということがあったようだ。 人がどういう意図でそれを言ったかは置いておいて、傍から見ると「デカい事を言ってますけど、こいつの全然売れてないっすから」という晒し行為に見えてしまう。 古から続く、作家と出版社との戦いも、ついにここまで来たか、という感じである。 出版社側がそんな禁じ手を使うというなら、今後作家には銃の所持を認めるべきである。 このように、作家の多くが「ヤロウ…タブー中のタブーに触れやがった……」と部以蔵の顔になるぐらい件は衝撃的な事だったのだ。 読者の皆様が平素目にするの部数というのは、大体「100万部突破!」みたいな景気の良い数字だけだと思う。 「1巻8000部で発売中! 2巻が出るかどうかは未定!」みたいなしょっぱい数字は見たことが

    ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第12回 | 小説丸
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    l08084 2019/05/27
    チンチンって言った?
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