同和問題などに関する本を4万~5万円の高額で買わせたり、所得隠しを繰り返したとして、組織犯罪処罰法違反(恐喝)や所得税法違反(脱税)などの罪に問われた広島市の書籍販売会社「トラストジャパン」元会長、李一雄被告(64)に広島地裁は17日、懲役8年、罰金6000万円の実刑判決を言い渡した。求刑は懲役10年、罰金7000万円。李被告は判決を不服として控訴した。判決理由で伊名波宏仁裁判長は「組織的な恐喝行為を指揮し刑事責任が最も重いのに、社員が独断でやったと不合理な弁解に終始し反省がうかがわれない」と指摘した。 判決によると、李被告は社員らと共謀。平成17~18年、同和問題や右翼などを連想させる架空の団体名を使い大阪など9府県の事業所や個人を電話で脅し、18冊を約89万円で売り付けた。また15~18年、個人所得や同社など3社の売り上げの一部を除外して税務申告、所得税と法人税計約2億5000万円を脱