国内文具最大手のコクヨ(大阪市)が突如、ぺんてる(東京都)の実質的な筆頭株主に躍り出たことで注目を浴びた業界内の騒動。ぺんてるは約4カ月を経た今月24日、株式譲渡に同意し、ようやく事態は落ち着きつつある。ただ、ぺんてるは業界2位のプラス(東京都)との提携を模索していたことも明らかになり、コクヨとの提携には「依然白紙」とつれない。縮小する国内市場でのシェア争いや、ぺんてる側の「お家騒動」も絡まり、事態は複雑化している。 (山本孝志) 資本参加は突然に 「両社の持続的な企業価値の向上に向けて、ぺんてると具体的な取り組みを進めてまいります」 5月10日、コクヨがひっそりと出したぺんてるへの「出資」決定の発表資料に、驚きが広がった。何より驚いたのが、当のぺんてる。コクヨからぺんてるに連絡が入ったのは、発表直前だったためだ。 資本提携では当事者同士が交渉を重ねて合意し、共同発表する例が多いが、今回の