仏教に関するlabsurdeのブックマーク (1)

  • 友の死から始める仏教入門 - 不条理ノート

    数年前、友人を亡くした。じとりと、夏に移り変わろうとしていた。僕らは二十歳で、まだ失うものなんてないと思っていた。それが人間で一番美しい季節だなんて誰にも言わせない。春には春の苦しさがあって、夏の苦しさには考えが及ばなかった。誰もが自分の存在の不確かさに怯え、踊り、ただ朱い夏を待つのが僕らの仕事だった。 けれどもこうして夏を迎えてみると、過ぎ去った春がどんなに美しいものだったか、思い出さずにはいられない。 その夜、一斉に掛ってきた携帯電話で彼の訃報を知るとすぐに地元行きの高速バスに飛び乗った。 「どうか嘘であってくれ」と席に浅く腰掛け、指を絡める。灰色の汗が流れ出す。暑い、寒い。まだなにも始まっていないのに、すでになにかが終わろうとしていた。けっして心地よい気分ではなかった。 葬儀は彼や僕の意思とまったく関係なく、滑らかに進んだ。頬の内側を噛むとたちまち鉄の苦味が口腔に紘がる。絢爛に葬られ

    友の死から始める仏教入門 - 不条理ノート
    labsurde
    labsurde 2018/08/15
    第1回 仏教入門
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