中原 伸之(なかはら・のぶゆき) 景気循環学会会長。1934年東京都生まれ。57年東京大学経済学部卒業。59年ハーバード大学大学院修士課程修了(M.A.)。同年東亜燃料工業(現・東燃ゼネラル石油)入社。74年常務取締役を経て86年代表取締役社長。94年同社名誉会長。98年4月~2002年3月まで日本銀行政策委員会審議委員。2002年10月から2005年5月まで金融庁顧問として「金融分野緊急対応戦略プロジェクトチーム」の金融再生プログラム作成に携わる。1998年藍綬褒章受章。主な著書に『日銀はだれのものか』ほか。 このチームの第1回の会合で、私は、2つのことを申し上げました。1つは、日本経済は遅くとも2004年末までには回復すると予想しているので、今は不良債権を処理する絶好の機会だし最後の機会である。 2つ目は、不良債権の処理に当たっては、経済学的な方法で不良債権の金額を査定しなければいけな