【ベルリン=金井和之】ドイツの著名な振付家兼演出家のピナ・バウシュさんが6月30日、ドイツ西部ブッパタール市内の病院でがんのため死去した。68歳だった。バウシュさんが所属するブッパタール舞踊団が明らかにした。 40年、ドイツ西部のゾーリンゲン生まれ。4歳でバレエを始め、55年からフォルクバング学校でクルト・ヨースに師事した。ニューヨーク留学などを経て、73年にブッパタール舞踊団の芸術監督に就任。ダンサーが舞台で走り回り、歌う演劇的な要素を採り入れた手法は古典バレエのファンを驚かせたが、「タンツテアター」(舞踊演劇)と呼ばれ、多くのファンを魅了した。日本でも数々の公演をしている。 6月21日に新作を発表したが、その後、体調不良を訴えていた。