非常に強い勢力に発達した台風10号は速度が遅く、進路もなかなか定まらない。「のろのろ、ふらふら台風」に、暴風雨の影響を受けやすい鉄道・航空機などの交通機関、百貨店やスーパーなどの小売業界は備えに苦慮している。旅行のキャンセルや問い合わせも相次ぎ、旅行会社は電話対応に追われている。 27日は静岡県内で雨量計の数値が規制値に達し、東海道新幹線は午前中から上下線で断続的に運転を見合わせた。一部列車が運休し、遅れも相次いだ。JR東海によると、運転見合わせ区間は一時、上りで東京―新大阪間、下りは東京―名古屋間に及んだ。 JR各社は、山陽新幹線が29~31日、東海道新幹線が30~31日に計画運休や運転見合わせの可能性がある。九州新幹線は熊本―鹿児島中央間で28日夜の便を計画運休し、29日も始発から運転を見合わせる。 近畿エリアの在来線でも運転取りやめの可能性があるが、各社は判断しかねている。 JR西日