ちょっとしたメモ書きとして――。 「建国記念の日」は1966年(昭和41)の「国民の祝日に関する法律」(祝日法)改正で新設された祝日で、「建国をしのび、国を愛する心を養う」日とされている(「建国記念日」ではなく「建国記念の日」である。お間違えなきよう、念のため)。その起源は、1873年(明治6)に始められ、1948年(昭和23)祝日法の公布・施行とともに廃止された「紀元節」であり、もともとは初代天皇とされる神武天皇の即位を記念した祝日であった。 ところで、なぜ2月11日が神武天皇即位の日なのか。 『日本書紀』巻第三に 辛酉年春正月庚辰朔、天皇即帝位於橿原宮 (辛酉年の春正月の庚辰の朔に、天皇、橿原宮に即帝位[あまつひつぎしろしめ]す) とある。つまり神武天皇は辛酉年の1月1日(旧正月)に即位したことになる。当然ながら、この暦は中国や日本で用いられていた太陰太陽暦であり、西暦(グレゴリオ暦)