1994年、ソニーの開発者達は、自らが作り上げ、未だ日の目を見なかった技術に1つの名前を付けた。「幸福」を意味する“Felicity”と、”Card”を組み合わせた造語。幸せのカード、非接触IC「FeliCa(フェリカ)」の誕生である。 それから10年余り。FeliCaは鉄道と決済を軸に、目覚ましい成長と普及を遂げた。ふと街中を見渡せば、多くの人がFeliCaを内蔵したカードもしくは携帯電話を持ち、何かに“かざす”という利用シーンは日常的な光景になろうとしている。 ソニーにとっても、FeliCaは象徴的なビジネスになった。同社は映像・放送など一部の分野を除けば、コンシューマー市場の“民需”で成長してきた。 FeliCaは今後、どこに向かうのか。 本記事では、ソニーFeliCa事業部門営業総括担当部長事業開発部統括部長の納村哲二氏に、FeliCaの現在と未来について話を聞いていく。 9年で1
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