ラッセル=アインシュタイン宣言 1955年7月9日 ロンドン 人類に立ちはだかる悲劇的な状況を前に、私たちは、大量破壊兵器の開発の結果として生じている様々な危険を評価し、末尾に付記した草案の精神に則って決議案を討議するために、科学者が会議に集うべきだと感じています。 私たちは今この機会に、特定の国や大陸、信条の一員としてではなく、存続が危ぶまれている人類、ヒトという種の一員として語っています。世界は紛争に満ちています。そして、小規模の紛争すべてに暗い影を落としているのが、共産主義と反共産主義との巨大な闘いです。 政治的意識の強い人のほとんど誰もが、こうした問題に思い入れがあります。しかし、できればそうした思い入れを脇に置き、自分自身のことを、こう考えてほしいのです。すばらしい歴史を持ち、その消滅を望む者などいるはずもない、そんな生物学上の種の成員以外のなにものでもないと。