大和総研 / 北京中関村、起業家の聖地
【サマリー】 ◆1988年に設立されて以来、中国北京にある中関村科技園区（以下中関村）に参画する企業の売上は年間平均25%の伸び率を記録し、2007年には8,500億元（約13兆円）を越すことが見込まれる。 ◆中国政府は、中関村に政策的支援（知的資源、投資資金など）を集約し、「企業家の聖地」としてのブランドを構築した。その結果、起業する者が増え、これがさらに法律事務所やコンサルタントなどベンチャー企業を支援する業者を呼び寄せ、シリコンバレーのようなベンチャーズ･インフラを中関村に整えた。 ◆起業家が集結した結果、中関村から中国を代表する企業が多く誕生している。2007年10月末までに海外、国内で上場を果たした98社はトータルで620億人民元（約9,669億円）の資金調達を果たした。 ◆中関村の成功企業から新たな起業家が現れ、初代の中関村企業家OBたちはベンチャー投資活動を通して、新規
特集３：「中関村科技園区」にみる産業振興施策
わが国経済が長期的な低迷に見舞われている一方、中国では安価で良質な労働力、国内市場の急激な拡大などの恵まれた諸条件により、年7.3％の経済成長（2001年）を遂げている。これら産業の飛躍的な発展は、主に労働集約的な製品の輸出（機械製品のアッセンブリー、アパレルなど）がリードする形で進められてきたところであるが、一方で北京の「中関村」にみられるような、ＩＴをはじめとした知識集約型の産業の成長も著しい。 「中関村」とは何か 中関村は、北京市の北西部、北京市海淀区にある地名で、約2km四方に収まる程度のエリアである。北京大学、清華大学、中国人民大学といった、中国を代表する高等教育・研究期間が数多く立地している。学生街ではあるが、かつてはそれだけの、ひなびた街区であったという。 始まりは80年代中頃である。 「男の名は万潤南。清華大学を卒業し、下放運動で肉体労働の経験を持つ。その後、中関村
中関村 - Wikipedia
中関村通りと中関村広場 中関村（ちゅうかんそん、チョンクアンツン、拼音: Zhōngguāncūn）は中華人民共和国北京市西北郊の海淀区の一角を占める地区である[1][2]。北京地下鉄4号線に同地区名を冠する駅がある[2]。 日本の秋葉原のような電子製品街としても有名であったが、中国最大のIT企業であるレノボを始め多数のIT産業や研究所が集積しているため、深圳とともに中国のシリコンバレーと呼ばれることも増えてきた[1]。北京大学、清華大学、中国人民大学や北京理工大学といった中国きっての名門大学にも程近い[1][3]。 2018年3月、朝鮮民主主義人民共和国の金正恩が訪問したように、海外要人に対し国家的な威信を示す視察先としても重要な位置づけとなっている[4]。 一帯は昔、永定河の河床であったため地元の人から「中湾」と呼ばれたが、明の時代からは宦官所有の荘園あるいは墓地となった。宦官の別称の
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