今回は、イスラム教に基づいた一夫多妻制について考えてみたい。 ムスリムの中には、「イスラム教は一夫多妻を認めていない」という解釈に立つ人たちがいる。しかし、このコラムでは、この立場には立ち入らない、イスラム法学で伝統的に認められてきた一夫多妻制をどう理解するかを主題とする。 イスラム教において、結婚は契約 まず、ムスリムが一夫多妻制の根拠の1つとして引用するコーランの一節を紹介しよう。 前回、イスラム法学を学んだ前野直樹さんの解説を紹介した。一夫多妻制は「扶養面での平等を条件とした必要時の社会救済策」というものだ。 前野さんは、結婚できる女性の数をイスラム教が4人までに制限したことも見逃せないと指摘する。「それまでは何人でも『あり』だったということですね。それを4人までとした。さらに平等という条件を大前提とした」 つまり、戦争未亡人たちと彼女らの子供たちを救済するために、神はムハマンドに一
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