「オフショア開発の新規相手国として、現在、日本のIT企業が最も興味を持っている国は、インドでも中国でもなくベトナムである。」2012年11月にベトナムのホーチミン市で開催されたJapan ICT Day 2012で、「IT人材白書2012」(独立行政法人情報処理推進機構)から引用されたこのデータがベトナム側を沸かせました。本稿では、多くの日本のIT企業が興味を持っているとされるベトナムのIT業界について概観してみたいと思います。 まず、Japan ICT Day 2012で引用された「IT人材白書2012」(独立行政法人情報処理推進機構)のデータを確認しておきたいと思います。 「IT人材白書2012」によれば、日本のIT企業が、今後のオフショア開発で新たに検討している国や興味のある国(既に発注実績のある国を除く)は、ベトナムが31.5%と1番人気で、2番目のインド20.6%および3番目の中