もし、「けいおん!」を村上春樹さんが小説化したら? そんな妄想を具現化した作品が「おーぷん2ちゃんねる」に投稿され、注目を集めています。 「『けいおん』著:村上春樹」 「『それであなたはどこの部活に入部をするか、まだ決めていないのね?』と和はいくぶん批難するような口調で言った」「『こうしてニートが出来上がっていくのかもしれないわね』『あるいは』と僕は言った」――こんな調子で始まる本作。原作では4コマで終わる主人公と親友のやりとりを約700字かけて詳述するなど、かなり気合が入っています。 全体は4500字ほどで、主人公が「軽音楽をやってみよう」と決心するまでが描かれています。ただし、その過程はドラマチック。途中で親友は消失し、突然現れた羊の幻影と「僕はうなずいた。『君は、僕が軽音楽をやるべきだと、そう考えているんだね?』」みたいな会話をし、さらに紆余(うよ)曲折を経るため、かなり読み応えのあ