都心部のコンビニエンスストアや外食産業では、もはや当たり前となっている外国人の店員。サービス業に限らず、農業や漁業などの一次産業、建設業や製造業などの二次産業の現場でも、外国人労働者の存在が欠かせなくなっている。 しかし近年、この外国人労働者たちが失踪するケースが相次いでいる。法務省によると、外国人技能実習生の失踪者数は2011年で1534人だったが、15年には過去最多の5803人と4倍弱に増加している。 なぜ、外国人労働者たちは失踪するのか。その原因は、「外国人技能実習制度」にあるという。 ●外国人技能実習制度の仕組みは“裸の王様” 外国人労働者は、日本の技術を学ぶことができる「外国人技能実習制度」を利用している人が多い。同制度は、「国際貢献」や「人材育成」が本来の趣旨だ。 しかし、実態はまったく違うという。そもそも、日本は外国人の単純労働者の受け入れを認めていない。一方で、農漁業や建設