他方、海外に目を向けると『バットマン』や『スパイダーマン』などのアメリカンコミック原作の映画は世界的に大ヒットしている。 なぜ日本では漫画・アニメの実写映画化がうまくいかないのか? ある映画関係者はキャリコネ編集部の取材に、こう指摘する。 「今の日本映画の製作体制そのものに問題があります」 広告代理店やテレビ局が製作に「口出し」する 現在、多くの日本映画において、製作時に複数の企業が製作費を共同出資している。広告代理店やテレビ局、芸能事務所、ロケ地の観光団体などが「●●映画製作委員会」となって、映画をつくる仕組みだ。 全国公開される日本映画なら、製作費は最低でも「3億~5億円以上」はかかる。しかし製作委員会方式であれば、共同出資によって予算を獲得しつつ、大コケした際のリスク回避を図ることができるメリットはある。 「ただ製作委員会方式では、お金を出す以上、複数の関係者があれこれ口出しもする。