長時間労働の是正、女性活躍推進、そして男性の育児参加など、働き方を見直す動きがどんどん進んでいる。鷲田淳一さん(46)は、その動きを後押しする一人だ。1993年にP&Gジャパン株式会社に入社、現在は経営管理本部のアソシエイトディレクターとして部長級の仕事を担っている。 性別や年齢、育児や介護の有無などにかかわらず、全ての部下が活躍できる環境を整え、同時に自身も毎日、息子を幼稚園に迎えに行き、定時退社して子育てと家事を行っている。その働き方が認められ、厚生労働省主催「イクボスアワード2016」グランプリに輝いた。長年マネージャー職につき、世界各国で働いた経験のある鷲田さんは、最初から「イクボス」として多様な部下を受け入れていたのか。部下に対するケアは負担にならないのか。上司としての「本音」を聞いた。