愛知県警岡崎署の留置場で男性(43)が勾留中に死亡した問題で、男性が暴れていると署員から連絡を受けた父親(71)が「精神疾患があり、落ち着かせるために鎮静剤が必要だ」と伝えたのに、署員が必要な措置を講じなかった疑いがあることが14日、県警関係者への取材で分かった。県警幹部は、男性が鎮静剤の投与を拒んだと主張。県警は詳しい経緯を調べる。 県警などによると、男性には糖尿病と統合失調症の持病があり、投薬治療を受けていた。11月25日に逮捕された後、留置場で暴れるなどしたため、保護室に隔離され、手足に手錠や捕縄といった戒具を着けられた。糖尿病の薬も与えられなかった疑いがある。 男性は今月4日に死亡。死因は腎不全で、脱水症状も見られた。自由に動けない男性を複数の署員が足で蹴るなどした疑いもあり、県警は刑事部門も含めた約40人体制で署員らから事情を聴くなどしている。