雨が降り続いている。 先週の金曜日以来だから、なんだかんだで6日間連続で降り続けている勘定になる。 梅雨入りしたとはいえ、これほどの連続降雨は稀有なことだ。 私の記憶で、雨が多かったといえば、大学に入学した年の夏がそうだった。たぶん1976年のことだ。この年は、梅雨が明けたのか明けなかったのか、とにかくひと夏じゅう、雨模様の天気が続いた。 おかげで私は体調を崩した。 体調のみならず、精神の平衡も崩し気味だった。 結局、梅雨入りから秋口まで、ほとんど家に閉じこもり切りで過ごした。 苦しい夏休みだった。 以来、私は、雨を大の苦手とするようになった。 若い頃は、雨という予報を聞いただけで、気が滅入って行くのをどうすることもできなかった。 いま、この原稿を書きながら気づいたのは、自分がいつの間にやら、雨嫌いを克服していることだ。 「おお、6日も雨続きなのに、平気だ」 あらためて振り返ってみるに、4