県内下水処理場の汚泥焼却灰から、放射性セシウムが検出されたことを受け、湘南地域の自治体担当者に不安が広がっている。国内有数の海水浴場を抱えているため「早急に処理施設での測定基準を示すよう県や国に申し入れたい」とするなど、汚泥や放流水の扱いについて基準を示すよう求めている。各自治体とも、7月の海開きを前に対応に追われそうだ。 「調査といってもどうやっていいのか分からない。そもそも基準や方法が決まっていない。早く不安を拭いたいのだが」。辻堂西海岸など2カ所に処理施設を保有する藤沢市の担当者は、対応策を打ち出せずに気をもんでいる。 年間410万人の海水浴客が訪れるビーチを抱えているだけに、根拠のない不安の広がりは何としても避けたいところだ。 由比ケ浜、材木座、腰越と三つの海水浴場がある鎌倉市も2施設を保有。担当者は不安を隠さない。 「今後、海水から全く不検出では済まないかもしれない」とし