およそ3年前の2014年11月に設立し、2年ほど前の2015年9月末にサービスを開始したばかりのベンチャーが、巨額の資金と引き換えに大手通信事業者へ株を譲渡することとなった。 NTTドコモのSIM(通信に必要なカード)を借り受けて通信サービスを提供し、あらゆるものがインターネットにつながる「IoT」プラットフォームを構築するベンチャー・ソラコム。同社はKDDIと8月1日に契約を締結、同下旬に株式の過半を譲渡し、KDDIの子会社となる。 公表されていないが、譲渡価格は約200億円とみられる。株式の過半で200億円だから、ソラコム全株の価値は200億強〜400億円弱と評価されたことになる。過去の資金調達から推測すると、ソラコムの純資産は30億円程度。すると、ソラコムは純資産のざっと6〜13倍の価値があるとKDDIに認められたことになる。 「ソラコムからKDDIに話を持ちかけた」 設立から3年未