日本の研究者がある研究テーマに取りかかる時期は、世界の最先端から平均1年~1年半程度遅れているとの分析結果を、東京大などの研究チームが英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に発表した。日本全体で研究力の低下が指摘されているが、研究テーマ選びでも米国などの「後追い」になっている現状が明らかになった。 チームは、オランダの学術出版大手エルゼビアが提供する世界最大級の文献データベース「スコーパス」を用い、そこに登録されている1970年以降のあらゆる分野の学術論文計約7100万本(全て英文)を分析。引用文献リストから論文の研究テーマを類推する方法で、そのテーマが取り上げられた時期や傾向などを国別に調べた。