Link 山岸凉子『テレプシコーラ』最終回の感想 ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆ 『テレプシコーラ』第1部が完結した。この先、この物語がどのようなふくらみを見せるのか、想像もつかない。山岸凉子は凄い……本当に凄い! 同じ作者の同じバレエ漫画であっても、鋭さの中にも少女漫画らしいあまやかさを持った『アラベスク』に比べ、『テレプシコーラ』は現代日本を舞台とし、時事的な事柄を随所に織り込み、バレエという華やかな世界の裏舞台を容赦なく曝け出した、息詰るほどにリアリスティックな物語だ。 そうした厳密な物語の構成の中で、コリオグラファー(バレエの振り付け師)としての才能に目覚めていく主人公六花(ゆき)が果たす役割は、とてつもなく大きい。物語の舞台が現実的であればあるほど、六花にそれと拮抗できるくらいの内面性が要求されることになるからだ。 そして周到な山岸凉子は、それだけの内面性を六花に与え
![『テレプシコーラ』の千花から連想した『アルゴノオト』の井亀あおい - マダムNの覚書](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2b13c507050ff2cf6f5492765bd83a8da932c849/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Felder.tea-nifty.com%2F.shared-cocolog%2Fnifty_managed%2Fimages%2Fweb%2Fogp%2Fdefault.png)