2015年1月26日(月)東京・日比谷図書文化館で、新たな“知”を創造するための社会基盤整備を目指し、「アーカイブサミット2015」が開催された。前国立国会図書館館長の長尾真京都府特別顧問を委員長に、青柳正規文化庁長官、高階秀爾大原美術館館長、マンガ家の竹宮惠子京都精華大学学長ら、日本の文化を牽引する6名が委員を務めるアーカイブサミット組織委員会(事務局:文化資源戦略会議)主催である。委員会初のこの「サミット2015」は、午前10時30分から午後8時30分までの長時間、4つのミーティング、4つの講演会、2つのワークショップ、シンポジウムと多彩なプログラム(別表)で、平日にもかかわらず200名を超える人たちが参集し、最後の総括シンポジウム会場は満席となった。「アーカイブ立国」実現へ向けた一歩を踏み出した。 千代田区立日比谷図書文化館 1月下旬というのに快晴の暖かい日だった。東京・日比谷公園内
震災ウェブコンテンツの収集とソーシャルブックマークの活用 ●本稿の目的 東日本大震災から丸3年が経過した2014年3月11日,国立国会図書館(NDL)は,東日本大震災に関連する記録を集めるため,震災の記録に取り組むアーカイブ機関等と共同で,個人の写真・動画の投稿や,収集すべきウェブサイト等の情報提供の呼びかけを開始した。特にウェブサイトについては,株式会社はてなの協力を得て,同社の運営するソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」を通じて,利用者が保存したいと考えるウェブサイトに特定のタグを付けることで,NDLとハーバード大学ライシャワー日本研究所の「2011年東日本大震災デジタルアーカイブ」に保存を推薦できる仕組みを採った。今回の取組みの意図,経緯等を説明する。 ●なぜ集めるのか?なぜ残すのか? 甚大な震災被害と引き換えに得られた教訓は,今後の備えに活かさねばならない。地震を避
東日本大震災から3年を迎えた。日本が経験した未曾有の大災害の記録を収集保存し、未来へと伝えていく国立国会図書館の東日本大震災アーカイブ「ひなぎく」。国立国会図書館が重点事項のひとつに掲げ、かつてない規模で官民の組織と連携を進める一大プロジェクトで、震災に関する資料約250万件がインターネット上で横断検索できる。しかし、年月が経つにつれ、震災の記録は散逸し、失われていくばかり。「今年こそ正念場」という大滝則忠館長と「ひなぎく」の責任者で電子情報流通課の大場利康課長にインタビュー、「ひなぎく」の挑戦を追った。 まず、「ひなぎく」のサイトを訪れてみよう。たとえば「奇跡の一本松」で検索してみると、瞬時に47枚の写真がヒットする。これらの写真は、河北新報の「震災アーカイブ」やYahoo!JAPANの「東日本大震災 写真保存プロジェクト」、東北大学の「みちのく震録伝」など、東日本大震災の資料を集めたさ
◎文と映像で109人分記録 「今、自分が一番怖いのは、2年とちょっと過ぎて、あの時のことを忘れることですね。人間って忘れるようにできているから、それが一番怖いです」 東松島市図書館のウェブサイト内「東日本大震災を語り継ぐ」の市民の体験談にある言葉だ。 副館長の加藤孔敬(よしたか)さん(43)と専任の女性スタッフ3人が昨年6月から進める震災体験の記録取材で、これまで109人が語った。 最初は手探りで仮設住宅などの被災者を訪ね、市民センターの紹介をもらい、婦人会や図書館に来た子どもたちに声を掛け、人から人に縁がつながった。「語り手募集」の呼び掛けに「私の話でよかったら」と図書館を訪れる人が増えた。 録音機とビデオカメラを回し、約1時間をかけて聴く。子どもを守り抜いた話、一緒にいた人の命が途絶えた話。誰もが「あの時」に戻り、聴き手ももらい泣きする。 「ビデオ編集のほか、語りを一字一句
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