近年叫ばれる、脱炭素社会の実現。その実現にあたって重要になるのがカーボンオフセットだ。これは、事業から排出された温室効果ガスを相殺するための外部活動や投資を指す。 しかし、実際にその活動が自然環境の保全に本当に貢献しているか疑わしいケースや、実態の伴わないオフセットが行われているケースが報告されていることも事実である。こうした状況で「カーボンニュートラルの実現」を謳うことは、消費者に誤解を与えかねず、グリーンウォッシュと批判される可能性もあるだろう。 このようなカーボンオフセットの不透明さに対し、社内で炭素排出を相殺することでオフセットの曖昧さを克服し、なおかつカーボンネガティブの実現に成功している事例がある。それが、イギリスを拠点にした独立系の小さなビール醸造所であるGipsy Hill Brewingだ。 同社は、「スウェル(Swell)」と「トレイル(Trail)」という2種類のカー