「生」は「死」の反対語です。 ですから、「生かす」というとき、その意味は文字どおり「生命を保ってこの世に存在 させる」ことを指します。 たとえば「捕らえた獣を生かしておく」「生かすも殺すも金しだい」という使い方がそうで すし、また「生きる」という言い回しになると「学問に生きる」「生きる希望が湧いてきた」 という具合です。 これに対して「活かす」と書くときは、その根底に「活用する」のニュアンスを含んでいます。 たとえば「時間をイかす」とか「脱落者をあらためてイかす」というような場合は、いずれも 「活用する」の意味が強いので「活かす」になるというわけです。 ただし、この「活かす」さらには「活きる」は、現在では「生かす」「生きる」の用法に統一 されていますので、「活きた教訓」「活き字引」など特殊な用法を除いては、あえて用いる 必要はありません。 「私の能力をいかしたい」には「活かしたい」としたい