食物アレルギーといえば、子どもが発症する卵や乳製品などのアレルギーが一般的だが、大人になって突然発症するケースが増えている。しかも大人の場合、食べ物以外の予期せぬものが原因になることもわかってきた。 この食物アレルギー、子ども時代に発症するのと大人になって発症するケースではだいぶ違うという。乳幼児の場合、消化機能の発達とともにアレルギー反応が減ることが多い。一方、成人の食物アレルギーは一度発症すると治りにくく、生涯続くケースも少なくない。また、アレルギーを起こしやすい食材も違う。 乳幼児を中心とした約2500人に実施した2008年の全国調査で、原因物質は卵が40%近くを占め、牛乳、小麦が続いた。一方、相模原病院を訪れた09〜11年の成人患者216人では、リンゴやモモなどの果物、野菜が最も多く約34%、2位は美容石けんの「茶のしずく石鹸」(旧製品)に含まれていた加水分解小麦で約29%だっ